ぼっちのひとりごと

好きな漫画、映画、ゲームについて語ります

ヒーローなのにクズばかり!?そんな奴らはぶっ飛ばせ!!!「ザ・ボーイズ」

僕はヒーロー映画が大好きだ。

特にMARVELのヒーロー達は最高だ。

CGを使ったド派手なアクションにかっこいい登場シーン。不利な状況になっても決して諦めない不屈の精神は僕らの胸を熱くさせ、最後にはスーパーヴィランをぶっ倒す!マジで最高だ。

ディズニープラスで配信されているオリジナルドラマも勿論見ている。今後のMARVEL作品の展開を100%楽しむなら間違いなく必須だろう。

さて、そんなヒーロー達がスーパーヴィランとド派手なバトルを繰り広げると街に被害が必ず出る。ビルのオフィスは破壊されその破片は善良な一般人に降り注ぐ。勿論ヒーローが助けてくれるだろうがニューヨークなどの大きな都市では全員を助けることなんか不可能だろう。そうなるとヒーローとヴィランの戦いに巻き込まれてしまい死んでしまう人も出てくる。多くの人々にとってはヒーローでも戦いに巻き込まれて死んでしまった人の遺族にとってはヒーローは人殺しと言われるかもしれない。まともな人間なら人々を守るためとはいえ自分のせいで誰かが死んでしまったら罪悪感を感じるだろう。

今回語っていくのは戦いに人を巻き込んで殺してしまってもそのことを笑い話にするようなクソなヒーローばっか出てくる作品「ザ・ボーイズ」だ。

「ザ・ボーイズ」はAmazonプライムビデオにて独占配信されているヒーローを題材としているドラマで現在season3(1season8話)まで配信されている。グロシーンやエロシーンが多いので大人向けの作品だ。ちなみにグロシーンはなかなかにレベルが高いので耐性ない人にはキツイかもしれない。

~あらすじ~

主人公の「ヒューイ」は恋人と路上でイチャついていたのだが人気ヒーローチーム「セブン」に所属する高速移動ヒーロー「Aトレイン」に恋人が衝突されバラバラにされてしまう。セブンを運営している「ヴォート社」からヒューイは謝罪と賠償金の提案をされるがあまりの誠意の無さに怒りをあらわにする。

ヴォート社を相手取って裁判をしようとするも勝算がなく失意のどん底にいたところ自称FBI捜査官の「ブッチャー」という男が現れAトレインに対する復讐話を持ちかけてきた。その中でヒューイはヒーロー達の腐った実態を知ることとなる…

この作品に登場するヒーローはどいつもこいつも胸糞悪いクソ野郎ばかりだ。

唯一セブンに所属しているヒロインである「スターライト」は人々のために自分の能力を使おうとする聖人でヒューイがアンチヒーロー集団であるとわかっても、セブンのヒーローとヴォート社の企みに反感を覚え志を同じくする彼の助けになり続けた。

特に今作のラスボス的存在でありセブンで人気ナンバーワンヒーローの「ホームランダー」は最低最悪のサイコ野郎であり、自らの保身のため飛行機に乗っている100人以上の人々を見捨てたり、他のヒーロー達を暴力や人質をとることで脅し自分の思いのまま動くように命令をしたりしている。そのあまりにも突き抜けた極悪さから逆に視聴者からは人気が高い。僕もわりと好きなキャラだ。

僕の一番好きなヒーローはセブンのナンバー2であり水辺の生物と会話ができる「ディープ」というヒーローなのだがこいつもなかなかのクズである。

ディープは身体的特徴や他のヒーローと比べると能力が劣っているせいで劣等感がとても強い

初対面のスターライトに対し自身の立場を利用して脅し自分のナニを咥えさせたのは劣等感が強いためであり、まず相手を辱めることで自分の方が立場が上であることを示すためだった。しかしこのことをスターライトに暴露されディープはセブンから追放され有象無象のヒーローとして活動することになる(日当75ドル)。

それからの彼は少しだけ改心して正義のためになるようなことをするのだが何をやっても本当に何一つ上手くいかないところが妙にリアルで自業自得とはいえ可哀想すぎてちょっと泣きそうになった。

そして他のヒーロー(アベンジャーズホークアイみたいな奴)から某旧統一教会のような宗教団体を紹介され大量の金を搾り取られるだけでなく結婚相手まで決められてしまうのだが、この結婚相手の尽力もあり見事セブンに復帰することとなる。

しかしセブンに復帰したのはいいもののホームランダーから執拗な嫌がらせ(わざわざシーフード系の食べ物を与えられた挙句友達のタコを食すように強制される)を受け、完全に妻の言いなりになるなど自由がない状態になるのだった。

僕はディープの何をやっても上手くいかない不器用さや理不尽に耐える姿がたまらなく愛らしく応援したいと思ったから好きになった。魚達に優しいのも好感高い。

 

逆に僕がマジで嫌いで早く死んでくれと思っているキャラはAトレインだ。本当にこいつは嫌い。

Aトレインは主人公の恋人を殺したことは前述したがこいつはそれに加え他のヒーローにその殺した時のことを笑い話として語っていた。なんで生きてんだこいつ。

さらに自己の保身のために自分の恋人を薬物の過剰接種に見せかけて殺害するというマジで救えないクズ。その後再びヒューイと対峙した時には自分で殺したにも関わらずヒューイに責任転嫁していた。

またAトレイン自身も後に重要なものとなってくる「コンパウンドV」という薬物を頻繁に接種しているジャンキーであり、このことが原因で能力の制御が効かずヒューイの恋人を殺してしまったのだ。それを隠すためにいもしない強盗を追っていたと嘘をついていた。頼むから死んでくれ。

 

とまあとにかくクズヒーローが多く本作はそのヒーローとヴォート社の陰謀を暴きぶち壊していこうという作品だ。

話はスピーディーにテンポよく進んでいき、衝撃的な展開が続くため飽きることは無い。

ヒーロー達はクズであることは間違いないのだが彼らはそれぞれコンプレックスやトラウマがありそれを過去話や会話・行動でエグい描かれ方がされておりヒーローも完全無欠ではなく1人の人間であることが強調されている。

MARVELやDCのヒーロー達をオマージュしたようなキャラが多く、season3で登場するソルジャーボーイなんてキャプテン・アメリカに酷似しまくってる。

本作は従来のヒーロー作品とは方向性が真逆の作品であるため新鮮味があり、あまりの面白さに仕事中にseason1からseason3まで一気に見てしまった。グロシーンに耐性がある人には是非ともみていただきたい。